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何歳からでも未経験でも、チャレンジできる。「直感に従う」生き方 / 越野陽子

浦和

浦和駅西口から徒歩10分ほどの住宅街で、靴下をメインに取り扱うセレクトショップ『さきっちょ』を経営する越野陽子さん。
北海道のデザイン学校を卒業後、東京で就職するも3ヶ月で退社。その後は仕事を転々とし、20代は地に足がついていなかったといいます。結婚、出産を経験後、子育てをしながら未経験のネットショップの会社に就職。その経験を活かし独立して自身のネットショップを開設。その後、念願の実店舗を浦和で開業し、今年で5周年を迎えました。
「何歳からでも未経験でも、やれば出来るんです」と話す越野さんに、これまでの人生の紆余曲折や実店舗が5周年を迎えるまでの試行錯誤、ツテや地縁がない浦和でゼロから路面店を経営する中で感じたことをお伺いしました。

話を聞いた人
越野 陽子



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1969年 北海道生まれ
2011年に靴下をメインに取り扱うネットショップ『さきっちょ』を立ち上げる。
2017年に実店舗を開店。現在はネットショップや実店舗の運営と並行して、足に対する意識を高めるためのワークショップを関東を中心に開催している。

店舗が5周年を迎えるまでの試行錯誤

━ 越野さんが経営されている『さきっちょ』に、何度かお邪魔しているのですが、靴下以外のアイテムも豊富に取り扱っていますよね。

越野さん そうですね!靴下をメインとしつつ、店名の『さきっちょ』にちなんで、靴下、爪やすり、くしなど、体のさきに関連する商品や私がこれぞと思った商品を取り扱っています。

━ なるほど、靴下をメインとしたセレクトショップなのですね。毎回、本当にさまざまな商品をおすすめしてくださりますよね。

越野さんただ、置いてある商品からご提案するのではなく、コミュニケーションをとってお客様のことを深く知った上で、その人の生活スタイルやその日の気分に合わせた商品をご提案するようにしているんですよ。
時には店頭に出していない商品をおすすめしたり、必要であれば取引先から取り寄せることもあるんです。

━ そこまでしていただけるのは嬉しいですね!
お店に行くといつも誰かと話し込んでいるイメージです(笑)お客さんとの距離が近いですよね。

越野さんそうなんですよ、ついつい話しこんじゃって(笑)。
取り扱っている商品はお客様からお薦めしてもらったものも、たくさんあるんですよ。
「この商品は絶対さきっちょに合うから」と言ってくださって。

お薦めしてもらったものは、実際に自分の目で確かめたり、製造元の方とお話をさせていただいて、本当にお店に合うなと思ったら取引させてもらうんです。

お客様からお薦めしてもらって仕入れた商品

━ お客さんがさきっちょに合う商品を認識しているのですね。さきっちょはコアなファンの方が多くいらっしゃるイメージなのですが、それは店舗を構えた当初からだったのでしょうか?

越野さん最初は全然でした(笑)。

浦和は伊勢丹やコルソ、パルコと発展してきた側面があって、そういった大型商業施設に入っているお店に対しての信頼感がすごくあるんですよね。ですので、いきなり路面にできたお店になかなか入ってくれませんでしたね。

━ たしかに、浦和で買い物といえば学生はパルコ、社会人は伊勢丹・コルソというイメージがあります。お客さんが入り出したきっかけはあったのでしょうか?

越野さん2階にあるスペースが化けたんですよね。

この物件は、2階に入っている「ノグチ靴工房」と共同で一棟丸ごと借りているのですが、2階にどちらも使用していないスペースがあって。
物件を借りた当初は特に使い道を決めていませんでしたが、ある時ふと、思い付きでフリースペースとして貸し出してみたんです。

そしたら、当初はギャラリーや展示の会場として利用されることを想定していたのですが、
アロマのワークショップやヨガのオンラインレッスン、オンライン会議など、想定していなかった用途で多くの方が利用してくださって。

━ たしかに、シンプルな内観でさまざまな用途に使用出来そうですよね。

越野さんそれで、2階のスペースを利用された方が帰りにお店に寄って靴下を購入してくださるようになって。
逆に靴下を購入してくださった方に、2階でやっているイベントをおすすめしたりと、お店とスペース間の良い循環が生まれたんですよね。

━ まさかの好循環ですね!

越野さんそれと、もう一つ大きなきっかけがありました。

お店で『世界初!片手で3秒で履ける靴下』というオリジナル商品を扱っているんです。
「世界初」は私が勝手に命名したんですけど(笑)。
伸縮性に優れた糸を使った靴下なので、片手でも楽々履けちゃうんですよね。

それがお店を開店して3年目くらいのタイミングで、テレビや新聞で紹介されたんです。
そうすると、メディアに紹介されたお店としてお客様も安心したのか、じわじわ来店してくださるようになりましたね。

━ メディアの力は偉大ですね。その後は順調にいったのでしょうか?

越野さんいえ、そうやってお客様が入り出したタイミングで新型コロナウイルスの感染が拡大し始めたんですよ。一時期、誰もお店に来なくなってしまって…。
でもそれが結果的に、営業スタイルを今の形に変えるきっかけになりましたね。

━ どのような営業スタイルに変えたのですか?

越野さん以前は実店舗を週6日間営業していましたが、今は金土日の週末だけ営業、他の曜日は予約制というスタイルに変更しました。

実店舗にお客様が来なくなったことによって、必然的にネットショップに力を入れる時間が出来たんですよね。
元々、さきっちょはネットショップから始まったのですが、実店舗をオープンさせてからはどうしても時間を割けていなかったので。
感染拡大が落ち着いてきて、実店舗のお客様が戻り始めても、実店舗とネットショップ、そしてお店以外の活動にバランス良くエネルギーを割くために今の営業スタイルに変更したんです。